2012年1月4日水曜日

温泉deエコ

余った蒸気で発電-霧島国際ホテル
霧島市牧園町高千穂の霧島国際ホテルでは、地下から噴出する温泉の蒸気を利用した地熱発電を84年から取り入れている。余った蒸気を使うので、泉質に影響を与える心配はなく、温室効果ガスを排出しない。「日本有数の温泉地・霧島だからこそできる究極のクリーンエネルギー」と同ホテルの大生(おおばえ)博孝施設課長は胸を張る。

霧島国際ホテル露天風呂
同ホテルの温泉は、地下400~250メートルの三つの温泉源から約140度の蒸気の状態で噴出。浴用のために約40度まで冷ましている。余った蒸気は通常、大気に放出するが、同ホテルでは暖房や給湯に利用し、さらに余った蒸気の勢いでタービンを回し発電する設備を設置した。

出力は100キロワット。一般家庭20~50軒分の使用電力に相当し、同ホテルの4分の1の電力を供給している。蒸気利用により、二酸化炭素は約60%削減されているという。

メリットは光熱費などの削減だけにとどまらない。24時間、安定した電力供給が可能な自家発電なので、停電時でも最低限の電力は賄える。また近年の環境意識の高まりで県外からの見学者が年々増加しており、ついでの宿泊や食事など、営業面でも貢献しているという。

10年10月、約7000万円をかけて設備を全面的に入れかえた。竹下卓・取締役営業部長は「決して安い額ではないが、ホテルにとってはなくてはならない存在」と強調する。今回の設備費用は6~7年で回収できる見込みという。

県によると、県内の地熱発電所は九電が所有する大霧発電所(霧島市)、山川発電所(指宿市)があるが、同ホテルが持つような小規模の発電所は他にはない。高い初期費用や、泉質への影響を懸念し普及が進まないという。

竹下部長は「当初はここだけの特色を出そうと思ってできた設備だったが、この発電所をみて『うちもやってみよう』と普及が進んでくれたらうれしいですね」。【黒澤敬太郎】

2012/01/01【毎日新聞】

まさに『先見の明』といった感がある。

確かにイニシャルコストと泉質への影響を考えると躊躇してしまうかもしれない。

昨今のエコ意識から設備見学者の増加・・・

結果的に営業面でのプラスになった事は嬉しい誤算だったのではなかろうか?


「一方はこれで十分だと考えるが、もう一方はまだ足りないかもしれないと考える。
そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む。」

松下幸之助の言葉を思い出した記事だった。

鹿児島温泉観光課六三四城:http://www.kagoshimaonsen.jp/
管理人:六三四


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